合掌

ある友人は「ミスティック・リバー」のローラ・リニーを見て、特に最後の山車が写されるシーンの直前、彼女がショーン・ペンに抱かれながら「あなたは王なのよ」とかなんとか云うシーンをもってして、「専業主婦こそが戦争を遂行し推進するのだ」というようなことを発言したことを思い出す。まあ極端な話だけど、最近はあながちデタラメでもない気がする。正確に云うと「戦争を知らない専業主婦が戦争を始める」とでもいうことか。
なにかとんでもなく不遜なことのように感じるけれど、いつの時代でも何かを認め、慰め、労り、諦めてきたのが「専業主婦」だとすれば、「戦争を知らない専業主婦」こそが、「戦争」という人間の行動のなかでも最もファックなものをゆっくりと確実に動かしてきたのではないか。

世の中の「専業主婦」を全て敵にまわしそうなので支離滅裂はこのへんで止めにして。

決して「仕事」ではなく、まるで「遊んで」いるかのようにプロテストする人たちは、「仕事」ばっかしてる人々よりもなんて楽しそうなんだろう。

「不要なモノやサービス」を日々生産し、「不要なモノやサービス」を日々消費する日常生活はいいかげん限界に来てるのではないでしょうか。

まったく元気のない両親を見ててもそう思いますし、地方から東京へ学び働きに出てきたひとたちが続々田舎へ帰ってゆくのを見ていると、民主党が政権取ろうが、政治が変わろうが全く関係なく、多かれ少なかれこれまで個々人で信頼し、信用してきたはずの物語はカタカタと壊れてゆくのでしょう。

要は、これまでなんとなしに意識したりしてこなかったりしてきた「戦後史」自体が非常に出来の悪いノンフィクション小説であり、ドキュメンタリー映画でしかなかったということなのでしょう。

はぁ、世界中の有象無象とばらばらに、かつ同時多発的に有象無象のまま「私は詩人です」とか「私は芸術家です」とか「私は廃人」ですとかとにかく「賃労働者以外の何者か」を好き勝手に宣言したいなあ。。。