「アンヴィル」サーシャ・ガバシ

どうにもこうにも鬱がやってくるので吉祥寺へ。「アンヴィル」(サーシャ・ガバシ)。ヘヴィ・メタルは演歌のような気がしてきた。音や演奏の派手さよりも、歌詞がなにより直接的で情緒的過ぎるのではないか。冒頭、84年の西武球場での来日公演から始まり、最近の幕張メッセでのライブで終る。どんなに売れなくても日本のファンがいてくれる。
予告編で「こまどり姉妹」のドキュメンタリーがかかってたけど、「こまどり姉妹」の方が気になって仕方がなかった。
いずれにしても、「個人」(主体ではなく)を信じ過ぎてしまっている感じがして、いい年したおっさんが不器用に生き続けている様は、これといって同情という形で感情移入することもできず。
レコーディングのためにドーバーへ訪れて、町の風景や光と共におっさん二人が写っているところは乗れたけど、結局「演歌調」の痴話げんかが始まったあたりからうんざりし始めて、やっぱり「こまどり姉妹」の方が気になるのだった。