「その土曜日、7時58分」(シドニー・ルメット)

もうしばらく呑むのをやめればよいのに痛飲は先週も重なり、生まれて初めてウコンの力にお世話になる。呑むタイミングが悪いからか、いまいち効き目を実感できないが、どちらかというと味はおいしい。これからも宜しくお願いします。
水曜日はタワー・レコード渋谷店でダグラス・サークDVDその2をようやく購入。ついでに、「Cold Blood」(Cold Blood)と「There's no place like America today」(Curtis Mayfield)も買ってしまう。次回のカード明細チェックの日は修羅場になるでしょうね。ええ。
金曜日は前日の深酒の影響で一日中独り言をパソコンに向かって言いながら、なんとかやり過ごす。夜はジムで水泳のみ。
朝、早起きして翌日はマシンのみのジム。筋肉を部位ごとに鍛えていく行為に飽き始める。禁断のフリーウェイトゾーンは、間近かもしれませぬ。ジムにある半分フィクションの半温泉にがっつり浸かった後は、恵比寿へ。「その土曜日、7時58分」(シドニー・ルメット)。Tokyoソナタの予告編のときから気になっていたけれど、イーサン・ホークのダメ弟っぷりはグッとくる。フィリップ・シーモア・ホフマンはといえば、しどろもどろだけれど抱える矛盾を増幅しつつ前進し続けなければ生きられないアメリカの現在を的確に体現しているかのような、メタボかつしなやかなお腹の膨らみによって、時制が複雑に行ったり来たりするこの映画そのものを前に進める力になっている。
彼ら二人の両親が経営する宝石店へ彼ら自身による強盗計画とその失敗に続く顛末。「BigFish」で自らがベッドに横たわり死する父親を演じていたアルバート・フィニーは今回、同じ父親役であるが、ベッドに臥す妻と息子(フィリップ・シーモア・ホフマン)を看取る側として、この物語を正確に救いのないものにする。
息子を殺した後の父親が、病院の長い廊下をまっすぐにゆっくりと歩いてゆくとき、画面は白飛びの方へ転びながら、映画は終わる。
命からがら走って逃げる弟に希望はなさそうだし、実家の母親の元へ戻っていった兄の妻の方も、シビアな毎日が待っていそうなことを想像すると、げんなりしてしまいそうになるけど、映画を観終わった後は妙にすがすがしい気分で、娘が待つ保育園へ走ってゆけた。
夜はハロウィンパーティーとやらで、お兄さんお姉さんがたくさんいるお店の隣の店で、白ワインをしこたま呑んだ後、「イーグル・アイ」(D.J.カルーソ)を深夜枠で見る。がしかし、ところどころ酒のせいで記憶がなく、気がつくとエンドロール。
今週こそは、計画的なサボタージュを実践すべく、さまざま思案する。あ、それからクラッシュの「Live at shea studium」も買う。